⽇常に─。
⽊製サッシの魅⼒を紐解く。
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開放感のある大きな窓に憧れつつも、冬の寒さが気になる人は多いのではないでしょうか。大きな窓には長く「寒い」というイメージがつきまとってきましたが、ガラスとフレームの仕様を見極めれば、大開口でも断熱性は確保できます。
この記事では、窓の断熱性能を示す熱貫流率(Uw値)の読み方から始め、ガラス単体の性能を示すUg値との違いと、比較すべき指標を明確にします。そのうえで、トリプルガラス、Low-E膜、アルゴンなどのガス封入、そして熱伝導率約0.12W/(m・K)という木そのものの断熱性の組み合わせが何を実現しているのかを解説。さらに、結露やコールドドラフトといった体感の問題、WHOが冬の室温18℃以上を推奨している健康面の話題、補助制度が求める性能水準までを取り上げています。

住まいの中で最も熱が出入りしやすいのが窓です。日本建材・住宅設備産業協会のシミュレーションでは、断熱等性能等級4相当の戸建住宅(6地域)において、換気を除く外皮からの熱の出入りのうち、夏は約75%、冬は約54%を窓が占めています。等級7相当まで断熱性能を高めても、窓が最も大きな割合を占める結果となりました。窓の面積が広い住まいほど、窓の性能が快適性を左右します。
断熱等性能等級は、外壁や窓などを通した熱の損失を防ぐ対策の程度を示す基準です。2025年4月からは新築住宅に等級4以上への適合が義務付けられ、遅くとも2030年度までには、義務化の水準が等級5相当のZEH水準へ引き上げられる予定です。
窓の熱貫流率には、ガラス中央部だけの性能を示す「Ug値」と、フレームを含む窓全体の性能を示す「Uw値」があります。実際の窓はフレームからも熱が出入りするため、ガラスの数値だけを見ると窓全体の性能を高く見積もってしまうおそれがあります。窓同士を比べるときはUw値を見るのが基本です。どちらも数値が小さいほど、熱が伝わりにくいことを示します。
たとえば、建築研究所の技術情報に基づく簡易的な評価方法では、Ug値1.0以下のガラスを使った場合でも、窓全体のUw値は木製または樹脂製のフレームで1.70、金属製のフレームで2.33になります。同じガラスでも、フレームの素材によって窓全体の性能は大きく変わります。
窓の断熱性能は、ガラスの枚数、Low-E膜の有無、中空層へのアルゴンなどのガス封入、フレームの素材によって大きく変わります。国の省エネ基準の計算に用いる値では、木製または樹脂製のフレームに、2枚以上のガラスにLow-E膜を施した三層複層ガラス(ガス入り・中空層7mm以上)を組み合わせた窓の熱貫流率を1.60W/(㎡・K)としています。
フレームの素材では、木の熱の伝えにくさが際立ちます。ヒノキやスギなどの木材の熱伝導率は約0.12W/(m・K)です。アルミニウム合金の約200W/(m・K)と比べると、熱の伝わりやすさは1,000分の1以下です。
製品によっては、これらを上回る性能を持つ大開口窓もあります。たとえば、中空層を厚くしたトリプルガラスと木製フレームを組み合わせ、窓全体の熱貫流率0.99W/(㎡・K)を実現した例もあります。ただし、熱貫流率は窓のサイズやガラスの種類によって変わります。カタログの数値がどの条件で算出されたものかを確かめ、検討している大きさでの数値を確認しましょう。
断熱性の低い窓では、室内の空気がガラス面で冷やされて下降し、床付近に冷気が流れ込む「コールドドラフト」が起こります。足元が冷えるだけでなく、窓面に結露が発生する原因の一つにもなります。窓が大きいほど冷たい面も広くなるため、大開口ほど窓の断熱性能が重要です。
結露は、ダニやカビが繁殖する原因にもなります。窓の断熱性能を高め、室内側の表面温度を下がりにくくすることが、体感と健康の両面からの対策になります。
世界保健機関(WHO)は2018年の「住宅と健康に関するガイドライン」で、室温は寒さによる健康への悪影響を防げる高さに保つべきだとしています。温帯や寒冷な気候の国では、安全な室温として18℃を示しました。この項目の推奨の強さは、2段階のうち「強い推奨(Strong)」です。大きな窓から熱が逃げにくい住まいは、冬でもこの水準の室温を保ちやすくなります。
木製サッシは、樹脂サッシと同様に断熱性能が高く、木ならではの風合いが魅力です。一方で、日本では価格の高さや木部のメンテナンスの難しさから、あまり普及してきませんでした。雨や紫外線を受ける室外側をアルミで覆ったアルミクラッド構造であれば、木の質感を室内で楽しみながら、屋外側の劣化を抑えられます。保証期間や補修サービスの有無もあわせて確認しておくと安心です。
国の「みらいエコ住宅2026事業」で補助対象となるGX志向型住宅は、戸建住宅の場合、断熱等性能等級6以上が要件の一つです。断熱等性能等級は住宅全体で評価されるため、断熱性の低い大きな窓を設けると、基準を満たすのが難しくなります。大開口を取り入れる場合ほど、住まい全体で基準を満たせる性能の窓を選ぶ必要があります。
大開口の引き戸は障子が大きく重くなるため、開閉のしやすさも重要です。ハンドル操作で障子と枠の密着を解き、軽い力で動き出せる仕組みを備えた製品もあるので、ショールームなどで実際に開け閉めして確かめるのがおすすめです。また、同じ製品でもサイズを最大まで大きくすると、耐風圧性能の等級が下がる場合があります。建てる地域や階数に合った性能を確保できるか、事前に確認しましょう。
大開口でも暖かさを保つ鍵は、Uw値の小さい窓を選ぶことです。Low-E膜を施したトリプルガラスやガス封入、熱を伝えにくい木や樹脂のフレームの組み合わせが、窓全体の性能を決めます。コールドドラフトや結露を抑え、冬の室温を保つためにも、Uw値に加えて開閉のしやすさや耐風圧、メンテナンス性も確認し、住まいに合った大開口窓を選びましょう。
引⽤元:ユニウッド(https://www.uniwood.co.jp/)
昭和32年創業のユニウッド株式会社は、木製品の製造において半世紀以上の歴史を持つ、木製サッシの専門メーカー。取り扱う木製サッシは100%自社工場でオーダーメイド。豊富な知識と卓越した職人の技術によって、木の美しさを存分に引き出した、機能性・耐久性にも優れた高品質な木製サッシを提供しています。監修:代表取締役佐藤元平氏/運営会社:Zenken
木製サッシ・メンテナンスフリーのアルミクラッドを提供。
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